焼き物における削りとは

陶芸教室に通ってみると、ろくろや土練り、手びねりでの成形体験だけでなく、絵付けなどの様々な事柄を経験出来ることに驚く人も多いことでしょう。
焼き物は単に粘土を捏ねて焼いているだけではありません。
愛情を込めて捏ねた土に命を吹き込むにはいくつもの工程を経なくてはいけないのです。
今回は、そんな陶芸における工程の中でも削りと呼ばれる作業についてご紹介します。
自分が使っているお茶碗を頭の中に思い描いてください。
ご飯を盛り付けた茶碗をテーブルに置いたとき、テーブルの面と振れている脚のような部分がありますよね。
これは茶碗における高台と呼ばれる部分です。
高台があることで茶碗などの焼き物は安定し、倒れることなく料理を盛り付けることが出来ます。
焼き物を形成する際にろくろを用いた場合、茶碗の底の部分が上に来るような形で完成します。
この段階では土を筒状にしただけですから、高台は存在しません。
削りとは高台に当たる部分をカンナと呼ばれる道具で作り上げることをいうのです。

ろくろを回し終えたときと形が同じでも、高台のバランスや質によって焼き物全体の印象が大きく変化します。
焼き物のフォルムを決めるうえで削りは非常に重要な要素といえるのです。
削りはろくろを終えた作品を乾燥させることから始まります。
形が変わらない程度まで乾かした焼き物とろくろを余った粘土で固定してから、カンナを手に取るのです。
ろくろが終わったばかりの焼き物は、底の部分がやや膨らんだ形になる傾向にあります。
まずはカンナを底部全体に走らせて、完全な平面に整えるのです。
この作業を終えたら、ようやく高台の削りに移ります。
底面の3分の1を残すぐらいの円を描き、その外側の削り取っていくのです。
削るときの注意点は、削った麺に丸みを持たせることです。
外側の湾曲部分が仕上がったら、次は内側にカンナを当てます。
底部に綺麗な窪みが出来るように削るのがポイントですが、初心者の人にはなかなか難しいかもしれません。
難しいからこそ焼き物の質を左右する決め手になりますし、削りを面白いと感じる人も多いのです。
削りの作業に慣れてくると、高台の部分に細かい文様を入れるといった遊び心を取り入れることが出来るようになります。
削りのテクニックが向上するほどに、自分の作品にオリジナリティを加えることが可能になるというわけです。
さらには、削りを茶碗の外側に施すことで、作品が奥深いものに変化します。
陶芸における楽しみのさらに一歩深い部分を味わいたいという人は、ぜひ削りにこだわって陶芸教室に通ってみてください。

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